1990年にスタートしたTBS系長寿ドラマ『渡る世間は鬼ばかり』の新作『橋田壽賀子ドラマ 渡る世間は鬼ばかり 3時間スペシャル2019』(16日 後8:00~10:57)の囲み取材に、脚本家の橋田氏(94)とプロデューサーの石井ふく子氏(93)が出席。来年以降の続編について聞かれた橋田氏は「ベトナムの病院に4日間入院したんです。来年死んでいるかもしれない。来年の約束はしないんです」と笑いながら答え、次回作は未定であるとした。

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 橋田氏は「今年2度入院しましたから、体もついていかないんですよ」と明かすも「一番良い時代にテレビの仕事をさせていただきました。本当に幸せに思っています。その時代のテーマや問題に対して、エッセイで書くよりもテレビドラマにメッセージを送れるのが幸せ。書かせていただいことに感謝しています」と30年分の感謝の気持ちを告げた。

 今作では泉ピン子演じる小島五月が料理を作る動画配信をするなど、現代の流行に乗せた物語も展開されている。橋田氏は「すごい手段、媒体だと思う」と動画配信サービスが流行していることにも納得の様子。続けて「今のドラマをまねできないのが悩みで、書きたいものが今の時代に合わなくなっている悩みがありますね。だんだん馬鹿になってきました」とおどけていた。

 石井氏は「おかげさまで30年。橋田先生にもご無理をいいながら、けんかをしながら60年のお付き合いとなります。昨今は家族のドラマが少なくなってきまして、家族のドラマだけを追い続けてきました」と感慨の表情。「最近は、家族の中でも機械と向き合うことばかりになっている。一家団らんが皆無に近い状態で、それが暴力になったりして。私は家族の問題しかできないんです。文明が発達しすぎて、文化が後ずさりしている気がしておりまして、日本の文化というものを皆さまにご覧いただきたいという想いでドラマを作り続けています」と渡る世間にかけた想いを語った。

 90年から21年にわたり全10シリーズを放送し、11年9月に連続ドラマとして終了を迎え、その後は単発番組として放送している同ドラマ。ドラマ誕生から30年目を迎える今作は通算511回目となり、令和初の放送となる。

【ドラマあらすじ】
 昨年の放送で、階段から転げ落ちて入院した勇(角野卓造)が今作では現場に復帰。勇の入院もあったことから「幸楽」は愛(吉村涼)と真(村田雄浩)の新しい世代が切り盛りするようになる。それでも五月は手伝おうとするが、足がもつれ客に料理をこぼしてしまう。落ち込む五月に勇がアドバイスを送り、動画配信を行うことに。それが丁寧でわかりやすいと好評を集める。

 一方の「おかくら」は日向子(大谷玲凪)が一人前に成長して繁盛していたが、ある日、常連客の藤川昇(小野塚勇人)が日向子にプロポーズ。昇は親が経営者で後継に期待されている人物で、日向子も昇を好人物だと思うが、仕事か結婚に思い悩んでいく。