俳優・成田凌が映画初主演を務める『カツベン!』(12月13日公開)の追加キャストとして、草刈民代、城田優、上白石萌音、シャーロット・ケイト・フォックスが出演することが29日、発表になった。

【場面カット】濃厚なキスシーンに挑む草刈民代&城田優

 日本アカデミー賞で最優秀作品賞など13冠に輝いた『Shall we ダンス?』(1996年)や『それでもボクはやってない』(2007年)などを手がけた周防正行監督がメガホンをとる本作。映画の舞台は今からおよそ100年前。日本では映画が“活動写真”と言われ、独自の文化が花開いており、サイレントでモノクロのものだった。当時の日本人が魅了されたのは楽士の奏でる音楽とともに、独自の“しゃべり”で観客を映画に引き込む「活動弁士」(通称:カツベン)を夢見る青年を主人公にした物語を、完全オリジナル脚本を映像化する。

 劇中には1921年に公開された『椿姫』と、明治の文豪・尾崎紅葉の代表作とも言われる『金色夜叉』、周防監督が本作のために制作した『南方のロマンス』の3作品の無声映画が登場。草刈が演じるのは、世界中で映画化され、オペラとしても知られる『椿姫』に出演する高級娼婦マルギュリット。都会に出て来たばかりの純情な青年アルマンを城田が演じ、熱烈なキスシーンや病床に倒れるマルギュリットの悲しいラストシーンも再現している。

 1932年版を参考に制作された『金色夜叉』では、小津安二郎や溝口健二ら大物監督に重用された田中絹代が演じたお宮役を上白石。シャーロットは、周防監督の完全オリジナル無声映画『南方のロマンス』で、ヒロイン役を担当する。

 バレリーナ時代に『椿姫』を踊ったことがあるという草刈は「こういう形で同じ役ができるのは楽しいこと」と笑顔。城田との共演は「短い時間でしたが、私の方もすぐに役に入れました。試写でご覧になった方で、全く私に気づかなかった方がいらして、すごくうれしかったです」とコメント。城田は「監督や草刈さんとともに、お芝居のタイミングや手の角度まで、細部にこだわり、完全再現しました。周防監督には、是非また違う作品で、お芝居の演出を受けたいと心から願っております」と話している。

 6年ぶりに周防組に参加する上白石は「久しぶりに実家に帰るときのような、懐かしさ、温かさ、少しの緊張とくすぐったさがありました」と喜び。シャーロットは「劇中劇は『風と共に去りぬ』に似た世界観で、とてもワクワクしました。子どものころ、初めて観た映画のひとつだったので思い出深く、美しい素敵なシーン。みなさんとご一緒できて、うれしかったです」と語った。