映画『フェイクプラスティックプラネット』(来年公開予定)に主演し、スペインの『マドリード国際映画祭』(現地時間17日)で最優秀外国映画主演女優賞を受賞した女優の山谷花純(22)が28日、東京・三軒茶屋のシアタートラムで舞台『今日もわからないうちに』の初日囲み取材に参加。芸能生活12年目にして初めて獲得した映画賞の喜びを語った。

【写真】トロフィーを手にとびっきりの笑顔の山谷花純

 同映画は運命のいたずらに立ち向かう主人公を描くサバイバルストーリー。山谷はネットカフェで暮らす25歳のシホ/星乃よう子を演じている。数年前に山谷が『科捜研の女』に出演した際、同ドラマの助監督を務めていた宗野賢一監督が表情の豊かさを感じ、主役に起用した。マドリード国際映画祭では2017年に鈴木紗理奈が『キセキの葉書』で最優秀外国映画主演女優賞を、18年に渡辺大が『ウスケボーイズ』で最優秀外国語映画主演男優賞を受賞している。

 受賞の喜びを問われると山谷は「仕事を始めた当初から25歳までに1つでも賞という形で結果を残せたらいいなという目標を持って、ここまで来た。今回、この作品で、このような賞をいただけた。たくさんの方の力を貸していただけていただけた賞。すごくうれしいです」と感無量の様子だった。

 山谷は15年には『手裏剣戦隊ニンニンジャー』で百地霞/モモニンジャー役に抜てき。さらに16年公開の映画『シンデレラゲーム』では主演を務める。昨年公開の『劇場版コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』では末期がんに冒された女性・富澤未知を演じ、丸刈り姿での熱演は大きな反響を読んだ。

 薄幸女性を演じる機会が多く悩んだこともあり、相談したところ「不幸顔だからだよ」と言われたそう。「常に頭の中で、いろんなことを考えながら生活をしているので、そういう役を引き寄せているのかな。ホントは明るいんですけどね」と天真爛漫な笑顔で語った。

 受賞の喜びは最初に母に伝えた。ただ、母のリアクションは「どこの国?」だったことを明かして、笑わせる。それでも「仕事の都合で参加することはできなかったんですけど、せっかくだったら授賞式に一緒に参加したかったね、と話をしました」と振り返った。

 「初めての賞なので正直、うれしいけど実感が湧いていない。一つひとつ、賞を重ねていって役者人生として分厚いものを重ねていけたら」と胸のうちを明かす。そしてフォトセッションでは初めてトロフィーが山谷の手元に。「重いです」としみじみと語ったが「でも、マネージャーさんに『すっごい重いから』って言われていたので、もっと重いのかなと思った」と苦笑い。12年分の思いが詰まったトロフィーをまじまじ見ると「続けないと手にできなかった賞だと思う。続けることに意味があると今回の賞で感じました」と頬を緩ませた。次の目標は日本アカデミー賞。「いつか日本アカデミー賞のレッドカーペットを歩きたい。テレビの前じゃなく実際に自分の足で」と夢を語った。

 舞台『今日もわからないうちに』は、記憶障害の女性を演じる大空ゆうひ(45)が主演。忘れたいのに忘れられなかったり、忘れてたくないのに忘れてしまうことが、たくさんある家族の話。山谷は出会いカフェに行き、毎月お金をもらっていた吉田を演じる。大空は「いろんな記憶が観てる間に蘇ってくる。忘れていたような心のかさぶたを剥がすような作品にしたい」と意気込んだ。きょう28日から9月1日まで、シアタートラムで上演される。