俳優・綾野剛主演の映画『楽園』(10月18日公開)の主題歌「一縷(いちる)」を女優で歌手の上白石萌音が歌唱し、作詞・作曲・プロデュースをRADWIMPSの野田洋次郎が担当したことが27日、わかった。

【動画】胸が締め付けられる主題歌「一縷」も聴ける…映画『楽園』本予告映像

 上白石萌音×野田洋次郎といえば、大ヒット映画『君の名は。』(2016年)公開当時、ヒロイン・三葉の声を演じた上白石が、主題歌4曲のうちの1曲だったRADWIMPSの「なんでもないや」を自身の歌手デビュー作でカバーしたり、映画の舞台あいさつで同曲を2人で披露したりと話題に。3年を経て、今回は野田が初めて上白石に楽曲を書き下ろした。

 主題歌「一縷」は、7月中旬に解禁となった映画の予告映像で10秒ほど使用され、主演の綾野が自身のインスタグラムに「#美しき歌声」と投稿して話題に。歌唱アーティストは伏せられていたことから、SNSでは「誰が歌っているの?」との声であふれていたが、ついにその正体が明らかになった。

 映画『楽園』は、ある地方都市で起きた少女失踪事件から始まるストーリー。孤独な青年・豪士(綾野剛)と、失踪した少女の親友だった紡(杉咲花)は、不幸な生い立ち、過去に受けた心の傷、それぞれの不遇に共感しあう。一方、善次郎(佐藤浩市)は、亡くした妻の忘れ形見である愛犬と穏やかな日々を過ごしていたが、ある行き違いから周辺住民といさかいとなって孤独を深め、誰もが想像つかなかった事件に発展する。

 脚本を読み込んだ野田は、登場人物たちそれぞれの小さな“願い”を楽曲に込め、主題歌「一縷」を制作。楽器やオーケストラのレコーディングの様子など、楽曲の制作の過程を上白石に随時送って共有した。上白石のレコーディングは3月に行われ、ピアノの切ない旋律と、野田自身が「僕が今できる最大限の挑戦」と語るオーケストラの演奏が印象的な「一縷」の世界観を見事に表現した。

 上白石は「初めてこの楽曲いただいた時、部屋にこもって正座して聴いたのですが、気づいたら泣いていました。まさに、小さい光が差したような気がしたんです。洋次郎さんが、映画を観終わった人の小さな“救い”や“光”になればという気持ちが、もう最初に私の“光”になっていて『なんという名曲を歌うことになってしまったんだろう』と思ったのを覚えていますし、洋次郎さんに曲を書いていただくことが、私の夢のひとつだったので、今回それが叶ってとても幸せです」と感激しきり。

 野田も「萌音さんとまたこうして引き合わせてもらえたことがうれしいし、この曲が制作できたことが幸せです。僕にとっても大事な曲になると、この手応えを感じながら制作していました。聴いてくれる方々の人生と、一緒に育っていってくれたらうれしいです」とメッセージを残した。

 主題歌情報とあわせて、レコーディングで撮影された2ショットおよび、主題歌が使用された映画『楽園』の本予告映像が公開となった。

■上白石萌音コメント「なんという名曲を…」

 初めてこの楽曲いただいた時、部屋にこもって正座して聴いたのですが、気づいたら泣いていました。

 まさに、小さい光が差したような気がしたんです。洋次郎さんが、映画を観終わった人の小さな“救い”や“光”になればという気持ちが、もう最初に私の“光”になっていて「なんという名曲を歌うことになってしまったんだろう」と思ったのを覚えていますし、洋次郎さんに曲を書いていただくことが、私の夢のひとつだったので、今回それが叶ってとても幸せです。

 「初めて歌うように、この曲を歌って欲しい」とアドバイスをいただいて、洋次郎さんの前で一度全部捨てて、まっさらな気持ちでレコーディングに臨みました。映画をご覧になる方にとっても、日常に寄り添う曲という意味でも、大切にしていただける曲になったら嬉しいです。

■野田洋次郎コメント「僕にとっても大事な曲になる」

 楽曲提供のお話しをいただいて、映画の脚本を読ませてもらい、映画も観させていただきました。悲しみの中にいたり、もがき苦しんで生きている人たちがたくさん出てくる映画で、その一人一人が必死に、一生懸命生きていている。その先に“救い”や“光”があって欲しい、その人たちがどうか幸せであって欲しいという想いが、まず一番にありました。

 萌音さんには、今回初めて楽曲を書かせていただきましたが、声優もされていて、もちろん女優としての表現力もあるからこそ、自分の声を知り尽くしていて緻密さ、大胆さも、縦横無尽に表現できる。僕も学ぶことが多いレコーディングでした。

 「楽園」という映画によって、萌音さんとまたこうして引き合わせてもらえたことがうれしいし、この曲が制作できたことが幸せです。僕にとっても大事な曲になると、この手応えを感じながら制作していました。聴いてくれる方々の人生と、一緒に育っていってくれたらうれしいです。