高校生を対象に募集した脚本・演出家才能発掘プロジェクト第6回『ドラマ甲子園』で大賞を受賞した『受験ゾンビ』が10月20日にCS放送フジテレビTWO ドラマ・アニメ/フジテレビTWOsmartで配信される。このほど、主演を務める玉城ティナと、大賞に輝き監督を担当した愛知県在住の高校3年生・伊藤佑里香さんが取材に応じ、同作に託したメッセージなどを語ってくれた。

【別カット】玉城ティナは今作で“普通“の女子高生を表現

■高校生との仕事であらためて気づいた「初心の大切さ」

 舞台は山奥にある高校。受験を控えた3年生の夏休みに、文化祭の準備のため、主人公のあかりが登校してくるところから物語は始まり、次々にゾンビ化していく生徒たちを描きながら、受験に対する悩み、苦しみなどあらゆる感情を切り取ったリアルな現代の高校生たちの人間ドラマに仕上がっている。

 玉城が演じるのは、勉強ができる優等生タイプの野口あかり。7月に公開された映画『Diner ダイナー』(蜷川実花監督)では、殺し屋専用の“食堂”でウェイトレスとして働くオオバカナコ役。9月27日公開の『惡の華』では、主人公・春日高男(伊藤健太郎)の体操着を脱がす、独特のキャラを持つ仲村佐和役など奇抜で難しい役柄に挑戦している。

 「今回は普通の女の子なので、どう演じるか悩みました」と笑うも「普通っていう言葉が難しい概念。この作品での正解の探りを入れながら演じました。本読みのときも、監督たちと話して推測しながら構築していって、キャラクター作りはわりと難しかったです」と役作りを振り返る。

 玉城の出演作品も観ていたという伊藤さんは「ヒロインとして決まったのを知ったときは、運命的だなあってワクワクしていました」と笑顔。「すごく楽しい雰囲気で撮影できました。桐生市の廃校にこもりきりで、合宿みたいにワイワイしてました。お昼も一緒に食べて、全てのことが新鮮で楽しかったです」と話す。

 玉城は伊藤さんとの仕事について「高校生とは思わせないくらい慣れていて、初日は緊張していましたけど、わからないことは素直に聞いていて。私も初心を忘れずに、まっすぐ挑まないといけないと思いました」と舌を巻く。

■高校生監督が作品に込めた想いは「同世代が救われるように」

 中学受験で第1志望の学校に合格できず、第2志望の学校に進学したことを明かした伊藤さん。「中学のときに映画部に入って、映画を好きになったのもその学校に入ったから。もし第1希望の学校に入っていたら、今は違うことをしていたんじゃないかなと思います」と、ターニングポイントを語る。

 晴れて掴んだ“監督”というチャンス。自身の将来も「元から憧れていたんですけど、こういう職業に就きたいと強く思いました」と夢を明かす伊藤さん。今作については「あかりは普通を大事にしていますけど、18歳の女の子って実は色々と考えていて、普通なんだけど心の内に溜まっているものを今回のドラマで描きたかった。観た人が『この登場人物は自分だ!』と同じ人を画面で見つけてほしい。自分の理解者がいるんだよって、同世代の人たちが救われる作品にしたいです」と自身が手掛けた作品に託したメッセージを話す。

 玉城は「視聴者のみなさんもどういう作品になっているのか楽しみにされていると思います。自分自身の当時を思い出しながら、どのキャラクターに近いのか。夏に撮影した熱い気持ちに乗せて、みなさんに伝われば良いなと思っています」と、願いを込めた。