俳優の菅田将暉(26)、舘ひろし(69)と山崎貴監督(55)が5日、都内で行われた映画『アルキメデスの大戦』の大ヒット御礼舞台あいさつに登壇。あす6日が広島原爆の日、9日が長崎原爆の日、15日が終戦記念日を迎えることから、それぞれの言葉で“戦争”に対する想いを語った。

【写真】雰囲気で伝わる、満面笑顔で楽しそうにトークをする舘ひろし&菅田将暉

 修学旅行で広島や沖縄を訪れ、『はだしのゲン』や『火垂るの墓』などで戦争について知る機会があったという菅田。本作の撮影が行われた広島県呉市にある大和ミュージアムを訪問した時には「物を見るとぐっと現実味が増したというか、(戦艦)大和に乗っていた方が履いていた靴とか、お母さんへの気持ちが書いてある手紙は、立ち止まってしまいましたね」と振り返った。

 「僕くらいの年齢は時代が変わっていく中で育ち、情報がありすぎる。俳優という仕事を偶然していることから、より戦争について知れるし、知っておかなきゃいけないと毎回思います。戦後74年、もう10年も20年もすれば当時の人と話せる機会もなくなってきてしまうので、僕みたいなのでもツールとなって、戦争を知る機会になれば」と同作への想いを語った。

 舘は「太平洋戦争のころって、そのころの日本のエリートたちがアメリカと戦争しようと本気で考えて、失敗した。戦争は日本の国が失敗した宝庫だと総括して勉強すれば、日本の未来が見えてくるんじゃないないかと思うんです。東京大空襲があって、広島、長崎への原爆投下がありましたが、それから復活した日本人って本当に素晴らしいと思うのと同時にこの国を守るということが、どれほど大切なことかと感じました」と、戦後復興に尽力してきた人たちに最大限の敬意を払い「もちろん戦争はしてはいけません」とも投げかけてた。

 家族は満州から引き揚げてきたことを母親から聞かされていたという山崎監督は「幸いにも家族は全員無事だったんですけど、当時どれほど大変だったかというのは、子どもの頃から聞かされていました。やはり、この映画はこの時期にどうしても公開したかった。去年の夏の暑いときに、役者さんには無理言って(撮影を)頑張っていただきました」と、厳しい撮影を乗り越えた役者陣に感謝を述べていた。

 物語は、1930年代の日本が舞台で、欧米列強との開戦を視野に入れ、大日本帝国海軍の司令部は、世界最大級の戦艦“大和”建造を計画していた。一方、海軍少将・山本五十六(舘)は、国家予算の無駄遣いとして、作戦に反対していた。そこで、軍部の息がかかっていない帝国大学100年に1人の逸材、アルキメデスの再来と呼ばれる天才数学者・櫂直(菅田)を引き入れる。櫂は数学者ならではの視点で、巨額の国費を投じる建造費の見積額に矛盾を発見し、軍部の陰謀を暴こうとする。