『君の名は。』に続く新海誠監督作品『天気の子』が好調だ。2週連続で映画動員ランキング1位を獲得し、興収は早くも39億円を突破。夏休み中のロングヒットが期待されている。そんな同作が、音楽でもランキングを席巻している。

■1~2位独占、主題歌4曲が2週連続TOP10入り

 同作の主題歌であるRADWIMPSの「愛にできることはまだあるかい」と「グランドエスケープ (Movie edit) feat.三浦透子」は、配信開始から2週連続でデジタルシングル(単曲)ランキングで1位、2位を独占。また、同時リリースされた「大丈夫 (Movie edit)」と「祝祭 (Movie edit) feat.三浦透子」も、2週連続でTOP10入りしながら、それぞれ7位→4位、9位→6位と配信数を伸ばし、ランキングを上昇。

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 さらに、上述の4曲を含む主題歌5曲と劇伴26曲の全31曲を収録する、RADWIMPSによる同映画のサウンドトラックアルバム『天気の子』もデジタルアルバムランキングで2週連続1位。CDとデジタルを集計する合算アルバムランキングでは、初週の2位から2週目で1位へ上昇している。

 映画のヒットとともに主題歌およびサントラが相乗効果で売上を伸ばすのはめずらしいことではない。昨年のNo.1ヒット作『ボヘミアン・ラプソディ』は、サントラだけでなく、クイーンの数々の関連作品までセールスを伸ばす音楽シーンのムーブメントとなったほか、毎作そのストーリーとシンクロするホットな選曲で観客を熱くする『ワイルド・スピード』シリーズは、新作公開時にはそのサントラにも熱い注目が集まる。また、興収100億円超えの今年の大ヒットとなっている『アラジン』日本語版で、中村倫也と木下晴香が歌う主題歌「ホール・ニュー・ワールド」は、ストリーミングで累計520万再生を超えるヒットになっている。こうした映画主題歌、サントラのヒットは、規模の大小を含めれば枚挙にいとまがない。

■映画を形作る要素の一部となった音楽

 そんななか、『天気の子』の音楽作品で特徴的なのは、シングル4作、アルバム1作ともに2週目でデジタル売上を伸ばしている点だ。とくにシングルは伸び率が大きい。新海誠監督とRADWIMPSの野田洋次郎のタッグは『君の名は。』に続いて2作目となるが、お互いのクリエイティブを熟知したうえでのより深まった意思疎通から生み出された音楽は、観客の心を動かす、映画を形作る要素の一部となっているようだ。

 映画を観て、スマホでその音楽を聴く。その行動が一体となり、『天気の子』というエンタテインメントを楽しむ流れとしてつながっている。そんな楽しまれ方が想像できる。映画と主題歌の相乗ヒットと呼ばれる事象とは異なる、映画と音楽が一体化したムーブメントと言えるのではないだろうか。

『君の名は。』は、100億円突破が年に数本という時代に、250億円を超える空前の大ヒットとなった。それは、あらゆる世代の幅広い層に深く刺さる作品であったことを示している。現在、『天気の子』は公開3週目に入ったところだが、映画と音楽の両シーンを巻き込む今年の国民的ヒットとなっていくことが期待される。