アクションフィギュアなどの“オモチャ”を使った写真作品「オモ写」。まるで映画のワンシーンのような作品からキレッキレのセンスが光るおもしろ作品まで、「オモ写」の幅も広がりつつある。そんな中、屋外での撮影にこだわり躍動感ある「オモ写」を公開しているのが、シゲロックさんだ。アメコミのキャラクターを中心に「オモ写」を撮影しており、撮影時のメイキング動画も公開している。オモ写歴3年となるシゲロックさんに、屋外撮影にこだわる理由、その魅力などを聞いた。

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■アメコミフィギュアが多い理由は、「世界中の人と繋がれるから」

――「オモ写」を撮ろうと思ったきっかけは何ですか?

子供の頃からヒーローとガンダムが好きで、たまたまオモチャを撮影した時、違う世界が現れて驚きました。それをFacebookに投稿したのがきっかけです。その後、インスタグラムに引っ越し、以前から撮っていた風景写真と融合して現在の作風になりました。

――今までに制作した「オモ写」の数は、大小含めてどのくらいありますか?

投稿した写真は約450枚、ボツになったものは150枚くらいです。 撮影フォルダ内には約15,000枚あります。

――アメコミのキャラクターを使った作品が多いですが、その理由は何ですか?

個性豊かで、キャラに合わせたアクションやコミカルな表現が幅広く生まれるからです。世界的なヒーローなので、インスタでは世界中の人たちとのやり取りもあり、楽しいです。あとは単純に20代の頃、スパイダーマンにハマったからです。

――アメコミキャラのフィギュアを使った「オモ写」クリエイターさんが多いように感じます。

付け替えヘッドで感情を表現したり、キャラクターを活かしたストーリーを表現したり、組み合わせの幅が広いからではないでしょうか。しかし、個人的には、国内では、仮面ライダーやウルトラマンを撮るクリエイターさんの方が多い気はします。

――「オモ写」制作に関して、影響を受けた方はいますか?

「オモ写」の名付け親である(オモ写クリエイターの)ホットケノービさんです。砂を使った躍動感のある写真に感動しました。それが、私の転機となっています。また、(ミニチュア作家の)田中達也さんの、ミニチュア視点で、ある物を別の物に見立てた“見立て”という作品にも刺激を受けましたし、ジオラマ作家のアラーキーさんの作品、たくさんの海外のオモ写クリエイターさんたちからも影響を受けています。

――一番初めに反響を呼んだ「オモ写」はなんでしょうか?

おそらくアベンジャーズが集合している写真です。インスタで、多くの海外オモチャ専門アカウントにシェアしていただいたときは、本当に嬉しかったです。

――最初に制作した「オモ写」は何でしょうか?

“仮面ライダーの休日”です。仮面ライダーやウルトラマンもずっと好きで、いつもテレビで見るヒーローと違い、フィギュアだからこそ出来るシーンを、子どもたちと一緒に作ることができて楽しかったです。

■徹底的にこだわり抜いたリアリティー「サイズ感が狂わない用、砂の目の選定まで」

――「オモ写」のメイキング動画もUPしていますが。

私自身が、躍動感ある写真の撮り方が分からず、海外の方のオモ写制作の舞台裏を見ながらやっていました。今は国内外の方から、「どうやって撮ったんですか?」とコメントやDMが来るので、文章より写真や動画の方が分かりやすいと思って投稿しています。

――「オモ写」制作時に大変なことは何ですか?

自然が相手なので、天気に大きく左右されます。特に、太陽はこんなに動くのが速いのかと痛感しながらライティングを調整しています。でも本当に一番大変なのは、独りでの外撮りなので、お腹が痛くなったらセッティングも全部撤収になることです(笑)。

――「オモ写」制作時に気を付けていることは何ですか?

サイズ感と光です。15センチくらいのフィギュアなのでサイズ感が狂わない様、砂の目の選定や、枯葉などの違和感のあるものが背景に映り込まないように最新の注意を払っています。

――一番のお気に入り作品はなんですか?

アイアンマンが海岸の岩場の間を飛んでいる写真です。スケール感の大きい写真を撮りたくて、実家の佐世保市で撮影しました。目の前は海で、自然に囲まれた良いロケーションでした。

――どの様なときに作品の構想を思いつきますか?

自宅でフィギュアのポージングを色々試しているときと、100円ショップやホームセンターで何かに見立てることが出来る素材を探しているときです。

――「オモ写」制作に関してのご自身のポリシーをお聞かせ下さい。

“オモチャ×自然”をテーマに撮影をしています。Practical Effects(実用的な演出効果)に注力しており、自然や自作のジオラマ、身近にあるものを使ってリアリティーを追っています。翌日見て違和感があれば、撮り直しに行きます。とにかく、まず自分が楽しむことです。

――どういったところに「オモ写」の魅力を感じますか?

生きているかのようなオモチャたちが、写真のなかに現れる。しかも、撮る人によって全然表現が違うところです。あまりオモチャに興味がない人でも、「何これっ!?」と、楽しんでいただけたら良いなと思います。

――今後挑戦してみたい作品テーマはありますか?

その場に潜入して撮影したような、もっと“現場感のある写真”を撮りたいです。そして、微力でも日本から世界へ、色んな「オモ写」クリエイターさんと共に発信して行きたいです。