「けものフレンズ」シリーズのサーバル役などで知られる声優・尾崎由香が7日、1stソロアルバム『MIXED(ミクスト)』を発売する。6月には所属事務所を研音に移籍し、転機を迎えている。新たなイメージを印象づけるソロ初アルバムと、これまで“名刺”となって自分の名前を広めてくれたサーバル役、それぞれに今抱いている思いを語ってくれた。

【写真】来社PRでオリコン本社を訪れた尾崎由香

 “おざぴゅあ”の愛称でファンから親しまれる尾崎だが、実はアルバム・タイトルの『MIXED』もその呼び名と深く関わっている。「『MIXED』って“ぴゅあ”の対義語にもなっていて。声優として4年前にデビューさせていただいて、右も左もわからないことばかりだったので、自分の一生懸命さがまっすぐ伝わればいいなって思ってこれまではやってきたんです。そういった今までの印象だけじゃなくて、違った一面も見せたいという意味も込めました。あとは、今回本当にたくさんの作曲方のかたに曲を作っていただいたので、色んなものが味わっていただけたらいいなって思ってます」。

 その言葉どおり、アルバムには尾崎の新たな一面を引き出すべく西寺郷太(NONA REEVES)、ミト(クラムボン)、Nozaki Ryota(Jazztronik)らベテランのクリエイターたちの名がズラリと並んでいる点も印象的だ。

 何人ものクリエイターたちと仕事を共にする日々は驚きと発見の連続だったそうで、なかでも、西寺郷太と組んだ「恋のマメチシキ」ではラップに初挑戦した。西寺らしいファンクネスを感じさせつつも、尾崎のキュートなラップとのギャップが魅力的で、「西寺さんが私をイメージして作ってくださったそうで、私が声優ということもあってキャラクターのような設定を作っていただいたんです」と振り返る。「文系の女子が好きな男子のために頑張るけど積極性がないから押せなくって、でも頭の中では色々気持ちが出てくるみたいな。そういう姿を想像して役を演じてくださいと要望をもらいました」と、西寺の遊び心が新鮮な化学反応を生んだ。

 小さい頃はいつも家族を前に歌い、学校が休みの日はカラオケに一日過ごすほどの歌好き少女だったそうだ。しかし、声優としてデビューしプロとして歌う機会が増えると、楽しいだけではない歌の難しさに直面することも多くなった。「まず、自分が知らない新しいジャンルを歌うことがこんなに難しいのかと知って、曲を聴いて勉強する時間も増えました。自分の曲で新しいジャンルに挑戦して、なおかつ自分の味もだすというのはとても大変ですが、教わることが本当にたくさんあったし、やりがいを感じています」とアルバム制作を振り返り充実の表情を浮かべた。

 6月には事務所も移籍し、今年はさまざまな意味で転機の年となっている。役者として思い描く自身の今後について聞くと、「これまで声優としては“明るく元気なキャラ”が多かったですし、もっと落ち着いた大人の雰囲気だったり新たなイメージに挑戦していけたらと思います」と表現の幅を広げることを第一の目標に掲げる。また、「TVのナレーションも魅力を感じているので、チャンスがあれば積極的に挑戦したいですね。ナレーションて役に入るってわけではないけれど、それでも自分だけの表現の仕方というものがきっとあると思っているので」と目を輝かせた。

 一方、これまで尾崎の代名詞でもあったサーバル役へは、今どんな思いを抱いているのだろう。以前より、「けもフレ」ではないソロの仕事でもサーバルの名前と一緒に自分を知ってもらおうと取り組む姿勢がとても印象に残っている。尾崎は「(今後もサーバル役を背負うことに)抵抗は全く無いですね。『けものフレンズ』のサーバルだから知っていただけた機会が多かったですし、今は共に歩んだ戦友のような思いです。これからもそれは変わりません」と語り、声優としてブレークしていった日々を共にした相棒との絆は強い。

 「ソロでこれからもっと活動の幅が広がるといいなとは思っていますが、お世話になった分だけサーバルも『けものフレンズ』ももっと色んな方に知って好きになっていただけたらいいなという思いもあるので、これからも共に歩みたいです」。役へのぴゅあな愛情たっぷりにそう言いきっていた。