5月1日に四大公害病の一つ、水俣病の公式確認から66年となるのを前に、熊本県水俣市でシンポジウムが30日開かれ、参加者らは、被害の全容解明には住民全員を対象にした疫学調査が不可欠だと訴えた。2009年施行の特別措置法は、国が不知火海沿岸住民の健康調査を速やかに実施するよう定めているが、実現していない。

 シンポは水俣病被害者・支援者連絡会が主催。長年水俣病患者らを診察してきた高岡滋医師は、国が開発する手法は感度が低い上、1人当たりに要する時間が長く、広範囲の調査には不向きだと批判した。広島原爆による黒い雨訴訟や、食品公害「カネミ油症」の関係者も登壇した。