優れた現代詩集に贈られる第27回「中原中也賞」(山口市主催)の贈呈式が29日、同市で開かれた。受賞作「たましいの移動」(七月堂)の作者で慶応大大学院生の国松絵梨さん(25)は記者会見で「読者がいて初めて完成する詩集。楽しく読んでほしい」と語った。

 受賞作は昨年8月に刊行。国松さんは7歳から18歳までを米国や香港で過ごした。帰国後、日本語を上手に使えず苦しんだが、詩を書くことで「これでいい」と思えたという。自身が感じてきた葛藤を今作で表現した。

 選考委員の詩人佐々木幹郎さんは「自身に日本語が定着するまでのプロセスを素直に描いている」と評した。