集団的自衛権の行使を認めた安全保障法制は違憲で、平和に生きる権利が脅かされたとして、長崎の被爆者ら約200人が国に1人当たり10万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、長崎地裁は5日、「武力攻撃やテロの対象となる危険が増したとは言えない」として、請求を棄却した。安保法制が違憲か合憲の判断は示さなかった。

 天川裁判長は「戦争や原爆の被害を体験した原告らは(安保法で)被害を思い起こし、多大な精神的苦痛を感じた」と認定。ただ、国に賠償を求められるような権利・利益の侵害には当たらないと判断した。

 原告弁護団は「裁判所の職責の放棄だ」とし、控訴する方針を明らかにした。