和歌山県新宮市の世界遺産・熊野速玉大社で14日、花鳥風月が描かれた檜扇を神前に立てる「扇立祭」が行われた。檜扇に神が降臨し、穀物につく虫のほか、疫病も払うと信じられており、新型コロナウイルス禍の早期終息を祈った。

 本殿前では神職2人が高さ1・5メートル、幅1・65メートルの優美な檜扇1本を静かに開帳し、みこ2人が舞を奉納。大社では室町時代に作られた国宝の檜扇11本を保管しているが、破損を避けるため、祭りでは1964年制作の複製品を使った。

 例年は浴衣姿の地域の人たちが参拝する夏の風物詩だが、昨年と今年は新型コロナの影響で神事のみとなった。