戦前から音楽界の第一線で活躍したバイオリニストの辻久子(つじ・ひさこ、本名坂田久子=さかた・ひさこ)さんが死去したことが13日分かった。95歳。大阪市出身。

 6歳から父親にバイオリンを学んだ。12歳だった1938年、第7回音楽コンクール(現日本音楽コンクール)で1位になり、「天才少女の出現」と高く評価された。織田作之助の短編小説「道なき道」のモデルにもなった。

 旧ソ連など海外各地でも演奏。後進の育成にも力を注いだ。73年に自宅を売って名器ストラディバリウスを3500万円で購入、話題を集めた。84年にはテレビの連続ドラマ「弦鳴りやまず」で半生が描かれた。