茨城県の霞ケ浦と那珂川、利根川を地下トンネルで結ぶ国土交通省の「霞ケ浦導水事業」から埼玉県が昨年秋に撤退した理由が群馬県の八ツ場ダム完成だったことが26日、埼玉県への情報公開請求で分かった。ダムで水需要が満たされ、導水事業に投じた費用が無駄になった格好で、識者は「必要性を見極めていれば、この結果は予想できたはずだ」と指摘する。

 同事業は埼玉など1都3県に水を安定供給する目的などで1984年に着工。埼玉県が開示した撤退検討時の資料によると、20年3月に八ツ場ダムが完成し、安定的に利用できる水量の割合が19年度の72%から20年度は100%に到達した。