奈良市の唐招提寺で19日、伝統行事の「うちわまき」があった。新型コロナ対策のため関係者ら約20人のみが参加。境内は一般に開放され、参拝客は離れた場所からその様子を見学した。

 午後3時、国宝「鼓楼」の2階から、鐘の音に合わせて2人の僧侶がハート形のうちわ「宝扇」をまいた。例年は500本ほどをまくが、今年は約50本にとどめた。

 うちわまきは約770年の歴史を持ち、同寺を復興した鎌倉時代の高僧・覚盛上人の命日に行われる法要・梵網会の行事の一つ。不殺生を説き弟子が蚊をたたくのを戒めたとされ、死後は蚊を追い払ってもらおうと仏前にうちわを供えたのが始まりとされる。