2015年までの3年間に生活保護の基準額を引き下げたのは憲法が保障する生存権の侵害だとして、北海道の受給者ら131人が引き下げ処分の取り消しを求めた訴訟の判決で、札幌地裁は29日、「厚生労働相の裁量権の逸脱や乱用があるとはいえない」として生存権の侵害を認めず、請求を棄却した。原告側は控訴する方針。

 武部知子裁判長は判決理由で、厚労相には国の財政事情を含めた複雑多様な考察とそれに基づく政策判断が必要と指摘。個別の受給者の生活状況を考慮しないからといって、判断に誤りがあるとはいえず生活保護法にも違反しないと結論付けた。