東京電力福島第1原発事故で帰還困難区域となり、避難先の福島県二本松市で授業を続けた浪江町立津島小で23日、最後の卒業式が行われた。唯一の在校生だった須藤嘉人君(12)が教職員や地域住民に「一人だけの学校生活だったけど、少しもさみしくなかった」と感謝を伝えた。明治時代から続いた津島小は休校となる。

 浪江町で暮らした記憶のない須藤君は、授業で町の文化を学んだ。木村裕之校長が卒業証書を渡し「ここで学んだことは心の中の引き出しにしまわれるだろう。10、20年後に記憶をつなぎ直し、古里への誇りをかみしめてくれると信じている」と語り掛けた。