1990年秋に海部俊樹首相が中東5カ国を歴訪した際、イラクのクウェート侵攻を受けた米軍のサウジアラビア駐留について、複数の周辺国首脳が現地の対米感情が悪化すると懸念を訴えていたことが分かった。2001年の米中枢同時テロにつながった反感拡大の兆しがうかがえる。首相は湾岸危機を巡り、日本の中東貢献策を各国に伝えた。22日公開の外交文書で明らかになった。

 サウジはイスラム教の二大聖地メッカとメディナを擁する。湾岸危機で緊迫する中、「異教徒」である米軍の駐留を初承認したことで、国内では反発するイスラム過激派が台頭。一部は国際テロ組織アルカイダのメンバーに転じた。