東京都立墨田産院=閉院=で生まれた際、誤って他の新生児と取り違えられて育った男性(63)が5日、都に対し、実の親の調査義務があることの確認などを求め東京地裁に提訴した。新生児取り違えを巡り、自治体に調査を求める訴訟を起こすのは初めてという。

 男性は都内に住む自営業江蔵智さん。これまで匿名で取材に応じていたが「実親を見つけるきっかけにしたい」と実名を公表した。「都に何度も調査を求めたが拒まれ続けた。自分が何者なのかを知りたい」と語った。

 訴状によると、江蔵さんは1958年4月に出生して数日後、産院のスタッフによって別の両親へ引き渡され、その家庭で育った。