芥川賞作家の平野啓一郎さん(46)は12日、日弁連のシンポジウム「死刑廃止の実現を考える日」で講演し「被害者のケアを徹底しない限り、死刑廃止に向けた議論はなかなか進まないのではないか」と提言した。シンポはオンラインで開かれ、日弁連によると約400人が視聴した。

 23歳で芥川賞を受賞した平野さんは「20代後半まで死刑存置派だった」と自己紹介。その後渡仏し、海外の作家らと意見を交わす中で疑問を持つようになり、廃止派に変わったと振り返った。

 長編小説を執筆した際、「死刑制度自体に心から嫌気が差し、あってはいけないと強く実感するようになった」と話した。