岸田文雄首相は11日の衆院本会議で、株式売却益をはじめとする金融所得への課税強化を先送りすると表明した。「賃上げに向けた税制強化など、まず取り組むべきことがある。優先順位が重要だ」と述べた。格差是正策として、主に富裕層が増税となる金融所得課税の強化を検討課題に挙げていたが、株価の下落傾向などを踏まえ、軌道修正した。首相が掲げた中間層を分厚くする「分配政策」の財源は当面、借金頼みになりそうだ。

 金融所得の税率は所得税と住民税を合わせて一律20%。給料など他の収入を含めた所得総額に占める金融所得の割合は富裕層ほど高いため「金持ち優遇」と批判されることが多い。