女優の奈緒が、映画「みをつくし料理帖」(10月16日公開)で憧れの花魁役に初挑戦。主人公の親友で幻の花魁・あさひ太夫を演じ「(妖艶な美しさの奥に)彼女が感じている孤独や寂しさを意識しながら、心の強い女性を表現した」と語る。

 過去にドラマ化もされた高田郁の人気時代小説が原作。両親を亡くし、江戸で料理人として身を立てる主人公澪(松本穂香)の奮闘を描く。奈緒が演じたのは、澪の大切な幼なじみ。澪と離れ離れになった10年後、吉原であさひ太夫を名乗っている。

 白塗りのメークは「化粧というより、仮面を一つかぶる感じ」。衣装とかつらの重さにも戸惑いつつ、入念に所作の指導を受けて吉原一の遊女になりきった。 

 印象深かったのは、ひそかに思いを寄せる遊郭の料理番又次(中村獅童)に「思い出の料理を作ってほしい」と頼む場面だ。角川春樹監督から「立場上、言葉にできない思いを目で語る」芝居を求められたという。「監督に『これは告白だよ』と言われて、はっとした。思い切り目で愛を伝えた」と振り返る。

 20歳で故郷の福岡市から上京。2018年のNHK連続テレビ小説「半分、青い。」で、ヒロインの親友を演じて注目を集めた。地元の応援は今も大きな心の支えだ。「私の背中を押してくれた人、活躍を涙ながらに喜んでくれる人。そういう人が、生まれた場所にいるから東京で頑張れる」