精神科の医療機関で患者への虐待疑いの事例が2015~19年度の5年間で72件あったことが31日までに、自治体を対象にした厚生労働省の初の調査で分かった。病院側からの通報で把握したケースは半数に満たなかった。障害者虐待防止法は、障害者施設や雇用主による虐待については自治体への通報義務を定めているが、病院は対象外で、実際にはもっと多いとみられる。

 調査は、神戸市の精神科病院「神出病院」で今年3月に元看護師ら6人が逮捕された事件を受けて実施。監督権限を持つ47都道府県と20政令指定都市に、虐待の態様や動機などを尋ねた。事案を把握していたのは31自治体だった。