広島市への原爆投下直後、放射性物質を含んだ「黒い雨」が国の援護対象区域外で降ったと認め、広島県内の84人に対する被爆者健康手帳の交付を県と市に命じた29日の広島地裁判決を受け、原告団が30日、県と市に控訴を断念するよう申し入れた。

 原告や弁護士ら約10人が県と市のそれぞれの担当課と面会し、原告への被爆者健康手帳交付と、審査基準を改定して「黒い雨」を浴びたとする人たちを被爆者手帳の交付対象とするよう要請。原告団の高野正明団長は「判決を重く受け止め、国との協議に臨んでほしい」と話した。

 広島市の担当者は「皆さんの思いを受け止めて国と協議していく」と回答した。