博物学者南方熊楠(1867~1941年)が、代表作「十二支考」に唯一未収録の「牛」の論考執筆に備えて書き留めた「腹稿」と呼ばれるメモ書きが、和歌山県田辺市の南方熊楠顕彰館で展示されている。同館は年末年始の恒例企画で丑年を迎える今回はこの腹稿を目玉に据えた。

 十二支考は寅年の1914年から亥年の23年まで雑誌に掲載された干支の論考と、翌24年の子年向けに執筆したが掲載されなかったネズミの論考。牛の論考は出来上がらなかったとされる。

 腹稿は新聞紙の裏面に書かれ、和歌山市立博物館に所蔵されているのが見つかった。悪筆で判別が難しく、内容は分かっていない。