家裁調査官による論文の題材となった男性が、プライバシーを侵害されたとして退職した執筆者や掲載した出版社2社に損害賠償を求めた訴訟の上告審判決で、最高裁第2小法廷は9日、プライバシー侵害には当たらないと判断した。2社への請求を一部認めた二審東京高裁判決を破棄し、男性の請求を棄却した。

 岡村和美裁判長は「家庭環境などの調査内容を公表することは原則として予定されていないが、男性を直接特定した部分はなく、配慮されている。掲載先は専門誌で、本人が特定されて具体的な被害が生じる可能性は低かった」と指摘した。