「心からおわび申し上げます」。赤信号を無視した暴走車が横断歩道に突っ込み、母子2人が犠牲になった事故から約1年半。自動車運転処罰法違反(過失致死傷)の罪に問われた飯塚幸三被告(89)は8日、東京地裁で始まった公判で謝罪の言葉を口にした。愛する家族を奪われた遺族は、厳しい表情で被告を見つめた。

 午前10時前、黒っぽいスーツ姿の飯塚被告は、つえを持ち、車いすで入廷。弁護人に支えられながら証言台の前に立つと、検察官側に座る遺族を向き「最愛のお二人を亡くされた悲しみとご心痛を思うと、言葉がございません」と深く頭を下げた。