女優の松本穂香が、映画「みをつくし料理帖」(角川春樹監督、16日公開)で主演を務めた。洪水で両親を亡くし、江戸で料理人として生きる主人公澪について「仕事に対する高い志を持ったすてきな女性だと思う。あれだけ強い覚悟で一つの道を進んでいけるのはすごい」と目を輝かせる。

 元々、料理はあまり得意ではない。撮影開始前に料理学校に通い、包丁の持ち方から指導を受けた。自宅でも「劇中に登場する料理を作って、味見をしていた」と、澪顔負けの努力ぶりだ。

 原作は高田郁の人気時代小説で、過去にドラマ化もされている。映画版は澪の料理人としての成長に加え、やはり洪水で離れ離れになった幼なじみ野江(奈緒)との友情にスポットを当てた。

 野江が吉原一の花魁になっていることを知って感激する澪だが、再会は容易にかなわない。2人が遊郭の窓越しにお互いの存在を感じるシーンは「思い出深い場面の一つ」と松本。撮影は別々だったが「写らなくてもその場にいてほしいという角川監督のこだわりで、お互いの撮影に立ち会った。すごく心強かった」とほほ笑んだ。

 時代劇初挑戦で、いきなりの主役。「澪になれたのは周囲の方々のおかげ」と感謝する。澪の恩人である「ご寮さん」役の若村麻由美からは、和装での歩き方を教えてもらったという。「素晴らしいキャストと共にこの場を経験できたことは、私の大きな財産です」