横浜市の京急線の踏切で快特電車が大型トラックと衝突した事故で、トラックが事故直前、線路脇の狭い道路から踏切と反対方向に左折を試みて断念していたことが6日、京浜急行電鉄への取材で分かった。京急社員2人が現場に居合わせ、トラックの切り返し作業を手伝っていたことも判明。神奈川県警はこの社員からも事情を聴くなどして詳しい状況を調べる。

 京急は7日未明、事故車両を現場から撤去した。線路の安全確認などを進め、7日始発を目指した不通区間の運行再開は同日昼ごろになる見通し。

 京急によると、社員2人は踏切近くの「神奈川新町乗務区」に勤務する運転士(44)と車掌(24)。死亡した本橋道雄運転手(67)から左折のための後方確認を依頼されて手伝った後、左折をあきらめたと伝えられた。トラックは右折しようと4分近くにわたって何度も切り返した末、遮断機をくぐり抜けるように踏切に進入。2人のうち、運転士が踏切の非常ボタンを押した。

 県警の捜査で事故前のトラックの走行ルートも判明した。横浜市神奈川区出田町の物流会社で果物を積んだ後、国道15号を横浜駅方面に向かい、交差点を右折して京急線の線路を越え、さらに右折して線路沿いを事故現場方向に走行した。

 運輸安全委員会の鉄道事故調査官は6日、車両の損傷状況の確認や踏切近くのカメラ画像の解析を進める考えを明らかにした。県警は、本橋運転手が勤務していた千葉県香取市の運送会社から押収した出勤簿や運転日報を調べ、大破したトラックの運行記録計(タコグラフ)を分析する方針。

 事故は5日午前11時40分ごろ、神奈川新町―仲木戸間の踏切で発生。青砥発三崎口行きの快特電車(8両編成、乗客約500人)がトラックと衝突して先頭から3両目までが脱線し、トラックが炎上した。快特の男性運転士(28)や乗客ら35人が軽傷を負った。