北海道厚真町の町民有志らによる吹奏楽団が2日、町内の秋祭りで演奏した。最大震度7を観測した昨年9月の地震による土砂崩れで、楽団で長年指揮者を務めた松下一彦さん=当時(63)=は帰らぬ人に。楽団も一時活動休止に追い込まれた。昨年の同じ日の同じ祭りで、最後のタクトを振った松下さんとの思い出を胸に団員らは臨んだ。

 松下さんは1986年の楽団創設当時からのメンバーで、指揮者を20年以上務めた。だが、地震に伴う土砂崩れに自宅がのみ込まれ、犠牲になった。創設以来の仲間の矢幅敏晴さん(63)は「温厚でみんなに慕われた。亡くなったなんて信じられなかった」と話す。