元中国籍で貿易会社の男性役員(60)=埼玉県在住=が、中国の第三者に譲渡する目的を隠し、NTTグループの会社が提供している高精度のデジタル立体地図を同社からだまし取ったとして、警視庁公安部が詐欺容疑で書類送検したことが8日、捜査関係者への取材で分かった。公安部は、中国の情報機関が関与した工作活動の可能性があるとみて指示系統や流出先を調べている。

 役員は東京都内で輸出入やコンサルタント業に携わり、日本国籍を取得。公安部は昨年、関係先を家宅捜索し、接触した相手の割り出しなど実態解明を進めていた。地図は日本各地のもので、軍事目的で中国に持ち出された疑いがある。