浜松市で2015年、車で交差点に突っ込み、1人を死なせ4人にけがをさせたとして殺人などの罪に問われた中国籍の女性(36)の控訴審判決で、東京高裁は29日、懲役8年とした一審静岡地裁浜松支部の裁判員裁判判決を破棄し、逆転無罪を言い渡した。

 高裁の朝山芳史裁判長は「事件当日は統合失調症の症状が悪化していた。行為に一貫性はなく、理解できない興奮状態にあった」と指摘し、心神喪失状態だったと判断した。

 一審判決は「善悪の判断能力は一定程度あり、やり場のないいらだちを発散するため衝動的に急発進した」とし、完全責任能力を認めていた。