日本の鉄道発祥の地である東京・新橋に、その名も「BAR 新橋停車場」という本格的なバーが開業した。落ち着いた店内は何点もの鉄道絵画で飾られ、バー好きや鉄道ファンの客を喜ばせている。

 経営者の山本真史さん(37)は2年前、大学卒業後13年勤めたメーカーを退職し、以前から持っていた「商売をやってみたい」という思いに向けて方向転換した。

 実家は酒造会社で元々酒が身近にあり、バーで飲むのも好きだった。そこに「日本の観光列車はほとんど乗った」という趣味が重なって「鉄道にまつわるバー」というコンセプトが生まれた。

 「店に飾る絵を探して青森から鹿児島まで回りました」と山本さん。油彩画、水彩画、パステル画、アクリル画、ボールペン画など合わせて100点近くを集めた。大きな絵はカウンター席正面の壁に常設展示し、ほかの場所にある小さな絵は随時掛け替える。「最初は写真がいいかと思っていたのですが、バーでゆっくり飲むには、情報量が多い写真より絵の方が向いていますね」

 内装も鉄道のモチーフが生かされている。ボックス席は寝台列車をイメージした造りで、仕切り壁が車窓のような形になっている。天井の丸みも車両を思わせるデザインだ。

 山本さんは「絵がきれいに見えるよう、カウンターを広く取った。お客さまにこの空間を気に入っていただけるとうれしいです」と話している。