遺伝子を効率よく改変するゲノム編集技術を使い、雨にぬれても穂についた実が発芽しにくく、商品価値が保てるコムギを開発したと、佐藤和広岡山大教授らのチームが30日、米科学誌セルリポーツに発表した。放射線や薬品で突然変異を起こす従来の品種改良では10年はかかる過程を1年余りで実現した。

 中東の乾燥地帯が起源とされるコムギは雨が降ると発芽し、でんぷんを分解する酵素を作る。この酵素が小麦粉に混ざるとケーキやうどんの味が落ちるため、発芽した実は使えなくなり、収穫が梅雨や台風の時期と重なる日本の農家は被害に悩まされてきた。