【ウィーン共同】「大義にささげてくれた、あなたの命に感謝します」―。病を抱えながら、核拡散防止や放射線医療の普及など国際原子力機関(IAEA)トップの任に当たり続けた天野之弥事務局長(72)の死去が発表された22日、ウィーンのIAEA本部の記帳台には、天野氏を惜しむメッセージがあふれた。

 天野氏の健康不安が表面化したのは昨年9月。医療措置後の療養を理由に年次総会などを欠席する異例の事態となり、翌月末に復帰。その後は毅然と職務をこなしていたものの、やつれたような姿に病の重さが垣間見える状態が続いていた。