東京都渋谷区が、アダルトビデオの撮影に使われたことがある静岡県内の旅館を高額で購入し、区民向け保養所にしたのは不適切で違法だとして、堀切稔仁区議が区側を相手取り、購入や運営にかかった総額約9億3500万円を当時の区長らに請求するよう求めた訴訟の判決で、東京地裁は21日、請求を棄却した。

 森英明裁判長は「撮影の事実が報道された後も、稼働率は会社・団体の宿泊施設の全国平均を上回り、保養所として問題なく利用されている」と指摘。「撮影で不動産価値が下がったとは言えない」とも述べ、購入は区長の裁量の範囲内で、手続きに違法はなかったと結論付けた。