広島市中心部にある老舗百貨店「福屋」八丁堀本店は1日、1945年8月の原爆投下で被爆した当時の外壁の一部を初めて一般公開した。72年に外壁を全面的に張り替えた際に削り取られ、店が保管していた。店内で展示し、被爆75年となる来年を前に記憶の継承につなげる狙いだ。

 公開されたのは、当時モダンな造りから「白亜の殿堂」とも称された外壁に取り付けられていた、テラコッタと呼ばれる素焼きの陶器5点。

 同店は38年に開業。爆心地から710メートルに位置し、原爆投下で内部は全焼したが柱や外壁は残り、被爆直後は臨時の救護所として利用された。市内に残る貴重な被爆建物の一つ。