2022.07.31

雄星、貫いた強気 及川彩子さんのMLBリポート

タイガース戦に先発したブルージェイズ・菊池=トロント(カナディアンプレス提供・AP=共同)
タイガース戦に先発したブルージェイズ・菊池=トロント(カナディアンプレス提供・AP=共同)

 復帰戦、そして後半戦の初先発を白星で飾り、安堵の表情を見せた。

 前半戦の不調の要因は『考え過ぎ』と投手コーチから指摘された。

「フィールディングのように(考えずに)自然に投球するように言われた」

 キャッチボールから意識を変えて行い、その結果、大きく伸びやかな投球フォームが戻った。

 初回こそ緊張とプレッシャーで体が動かず、先頭打者のグロスマンにはスライダーをワンバウンドで左翼フェンスを越える2塁打にされ、無死2塁に。

 その後、三ゴロ、右犠飛で2死3塁になったが、4番ハースをこの日最速の154キロの速球で空振り三振に打ち取り、無失点で切り抜けた。

 2回も2死から7番ウィリー・カストロに低めのスライダーをバックスクリーンに運ばれる先制本塁打を許すが、菊池は迷わず強気の投球を続けた。

 ギアが上がった4回、5回は速球とチェンジアップを外に、スライダーを内に投げ分け、連続で三者凡退に打ち取りマウンドを降りた。

 5回終了後にシュナイダー監督代行に「まだまだ食べられる(日本語でまだ投げたいの意味)」と英語で直訴したが、「いい感覚で終わってほしいから、今日は我慢して」と笑顔で説得される場面もあった。

「今日はストライクゾーンで勝負して行けたのが全て。故障者リストに入っている間、どうしたら良くなるかスタッフ全員が考えてくれた。皆でつかみ取った1勝。まだまだ優勝も諦めていない。大事な試合が続くのでチームのために頑張りたい」とまとめた。

 

ゾーンで勝負できた 一問一答

復帰戦で4勝目を挙げ、投球を振り返るブルージェイズの菊池雄星

 5回67球を投げ、2安打1失点で1ヶ月ぶりの勝利を挙げた菊池雄星(花巻東高)は安堵の表情で試合を振り返った。

-試合を振り返って
 とにかくゾーンで勝負して行けたのがすべて。結果も良かったが、どの球種もカウントをうまく取れていたと思う。

-リハビリ中に注力した部分は
 ピート(投手コーチ)やスタッフと、どうしたらストライクを先行できるか。打者と勝負できるかをテーマとしてやってきた。ピートには、投球の時は考え過ぎているから、フィールディングする時のように自然に投げてくれと言われ、キャッチボールから変えた。

-フォームも大きく伸びやかだった
 迷ったらセカンドやショートになったつもりでフィールディングするような気持ちで投げてと言われた。シンプルにできた。

-今後どのような投球をしたいか
 (チームは)優勝も諦めていない。大事な試合が続く。投手として最低5回、6回と投げたい。そうすればこの打線は必ず打ってくれると思っている。長いイニングを投げて、試合を作ることを大事にしていきたい。

及川 彩子(おいかわ・あやこ)さんPROFILE
及川彩子

 米ニューヨーク在住。陸上、サッカー、ゴルフなどを幅広く取材するフリーライター。45歳。北上市出身。

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