2022.07.28

大谷支える捕手スタッシ 及川彩子さんのMLBリポート

同僚の大谷翔平について「誰よりも努力をしている」と語るエンゼルスの捕手・スタッシ=ボルティモア(本紙特派員・桜岡流星撮影)
同僚の大谷翔平について「誰よりも努力をしている」と語るエンゼルスの捕手・スタッシ=ボルティモア(本紙特派員・桜岡流星撮影)

 カリフォルニア出身の31才。野球一家の出身で祖父と父親はマイナーリーグで捕手としてプレーした経験も持つ。大叔父は外野手でワールドシリーズでプレー経験もあり、2歳上の兄もブロックも大リーガーだ。

 幼い頃から野球が身近にある環境だったが、6歳のクリスマスにサンタからの捕手のミットやマスクなど一式をプレゼントされ、捕手を志した。

 「3兄弟で右利きは僕だけだから、サンタさんが僕に捕手の可能性を見出したんじゃないかな」と笑う。

 以来、兄と弟が投手でマックスが捕手という役割になった。

 小学生になってからは放課後に祖父の車で父が野球部コーチを務める高校へ向かい、高校生と共に練習をしてきた。フレーミングやブロックなど捕手の基本はすべて父親に教わったと話す。

 高校卒業後にドラフトされたが大学へ進学し、大学卒業後にアスレチックスへ。その後、アストロズへ移籍し、2013年8月に大リーグデビューを果たした。

 「ロッカーで自分の名札を見て、心が震えた」と振り返る。

 エンジェルスには2019年7月に移籍し、今季から大谷とバッテリーを組む。

 試合前日には対戦相手のデータを研究し、試合当日にアシスタントGMや投手を含めたミーティングで作戦を立てる。

グータッチで勝利を喜ぶ大谷とスタッシ(左)=6日、マイアミ(本紙特派員・山本毅撮影)

 「ショーヘイは自分の体を熟知しているので、その日に走っている球、イマイチな球をきちんと把握している。コースの提案や調整をすることはあるけれど、僕から積極的に『このボールでいこう』みたいな事は言わない」

 7月6日のマーリンズ戦の立ち上がりは、スライダーがボール先行した。

 「スライダーにキレがなかったので、イニング間に話し合ってカーブとスプリットを増やした。ショーヘイは持ち球が多いし、エンジンがかかったら、僕は最高の投球ができるように手助けをするだけ。捕手が何もしなくても、彼は自分を奮い立たせて攻撃的な投球ができる選手」と高く評価をする。

 その配球が功を奏し、大谷は7回100球を投げ、被安打2、10奪三振、最速161キロをマークするなど、圧巻の投球を見せた。

 大谷の二刀流の活躍はスタッシをはじめとした捕手の支えがあってのもの。

 「僕は何もしていない。誰よりも努力をして素晴らしいプレーをしているのはオオタニ。いつも今の自分を超えようとしている。自分ももっと努力を重ねて、勉強して、もっといい選手になりたい」

及川 彩子(おいかわ・あやこ)さんPROFILE
及川彩子

 米ニューヨーク在住。陸上、サッカー、ゴルフなどを幅広く取材するフリーライター。45歳。北上市出身。

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