支局での取材活動は車移動がほとんどで、歩く機会がめっきり減った。着任して間もなく、二戸市金田一の地域活動グループが主催する「三観音まいり」を取材した。日ノ沢観音、船越観音、舟沢観音を3年続けてお参りすると願いがかなうという。

 思い返せば、健康への願いがあったかもしれない。しかし、神仏はそんな簡単にかなえてくれないのだろう。10キロ以上の行程は、思った以上にしんどかった。

 ただ、岩窟の中に祭られている日ノ沢観音にはロマンを感じた。自分の心臓の音が聞こえそうなほど険しい山道を進んだ先の舟沢観音では達成感も得られ、見どころはいっぱいだった。

 車で通るだけでは気付かなかったまちの様子も感じることができた。休憩中にいただいた郷土食「てんぽ」は、せんべいの形だがもちもちした食感。優しい塩味が疲れた体に染み渡り、初めて食べたが、お気に入りの味になった。

 地元では当たり前でも、他地域に暮らす人たちには初めて知ることがたくさんあるだろう。そんな出来事や文化を紹介することで、双方を紙面でつなげられることもあるかもしれない。

 支局生活も4カ月が過ぎようとしている。これからもやってくる「未知との遭遇」を楽しみながら、この地域を知っていきたい。

(猪越雅哉)