岩手日報社主催の第17回啄木・賢治のふるさと「岩手日報随筆賞」贈呈式は16日、盛岡市愛宕下の盛岡グランドホテルで行われた。

 受賞者、来賓ら約30人が出席。東根千万億(あずまね・ちまお)社長・主筆が、最優秀賞に輝いた同市の佐藤淳子さん(62)に正賞のブロンズ像「星の雫」(照井栄さん制作)と賞状、賞金20万円を贈った。

 優秀賞は宮古市の井上葵さん(28)=欠席、金ケ崎町の高橋嬢子さん(61)、盛岡市の切替郁恵さん(33)に賞状と賞金5万円を贈呈。佳作は、宮古市の中村清子さん(72)、紫波町の蛇沢美鈴さん(44)、宮古市の北林紗季さん(22)に賞状と賞金3万円を贈った。

 東根社長は「かけがえのない経験や、心を動かされた出来事を創意あふれる文章で表現した。石川啄木や宮沢賢治から受け継がれてきた岩手の文芸の裾野がさらに広がることを願う」と受賞者をたたえ、達増知事(代読)と選考委員長の詩人城戸朱理さんが祝辞を述べた。

 最優秀賞の佐藤さんは教員時代の思い出と、母を在宅介護する今の思いを基に心の変容をつづった。「世界が重苦しい空気に包まれる中、ジャーナリズムとは違う、文芸の役割がきっとあると信じている。書く機会を与えてもらい感謝する」と喜びを語った。

 今回の応募は97編。社内の予備選考を経て城戸さん、作家平谷美樹さん、絵本作家・エッセイスト澤口たまみさんが審査した。