2022.07.16

モントーヨ監督解任 及川彩子さんのMLBリポート

春季キャンプでブルージェイズ・菊池雄星の投球練習を見守るモントーヨ監督(右)=3月、ダンイーデン
春季キャンプでブルージェイズ・菊池雄星の投球練習を見守るモントーヨ監督(右)=3月、ダンイーデン

 ブルージェイズのモントーヨ監督解任の知らせに思わず「えっ」と声が出た。

 春季キャンプから日々顔を合わせ、何度も取材をさせてもらった。明るい性格で、会えばいつも笑顔で「元気か」と声をかけてくれた。楽しく取材ができていたのは、監督の人柄による部分がかなり大きい。

 菊池雄星選手(花巻東高)に対しても同様だった。時に厳しい言葉をかけることもあったが、「キクチはいい球を持っている。信じている」と何度も何度も口にしていた。

 6月の半ばだっただろうか。守備練習について質問があった。

 大リーグでは試合前に各監督が監督室で全メディアに対応をしてくれる。ほかに質問がある記者には個別に受けてくれる。

 だが僅差を争う試合が続き、監督はお疲れ気味で、わざわざ取材依頼をして答えてもらうほどでもない。どうしたものかと考え、スイーツを持参して監督室のドアを叩いた。

 スイーツ好きの監督は「美味しい。どこで買ってきたの」と言いながら、守備や戦略についていつもより饒舌に答えてくれ、以来、トロントでの試合の際にはスイーツ持参で監督室を訪れるのが日課になっていた。いつか岩手銘菓を届けたいと思っていた。

 監督解任は大リーグの厳しい世界では珍しいことではないけれど、これまでの感謝も言えないままお別れになってしまったのが残念でならない。

及川 彩子(おいかわ・あやこ)さんPROFILE
及川彩子

 米ニューヨーク在住。陸上、サッカー、ゴルフなどを幅広く取材するフリーライター。45歳。北上市出身。

◇      ◇

 岩手日報本紙では、及川彩子さんの記事を一日早くお楽しみいただけます。

定期購読申し込み・ご案内

岩手日報本紙電子新聞

関連リンク