盛岡市出身の歌手福田こうへいが民謡アルバム「ふるさと便り」を出した。故郷・岩手など東北各県や北海道の計14曲を収録。「地元でもあまり歌われなくなった民謡もある。今、残しておかないと埋もれてしまう」。演歌界随一の民謡の歌い手として取り組んだ、初のセルフプロデュース作品だ。

 民謡歌手を父に持ち、幼い頃からいろりに集まった大人たちが酔いに任せて歌うのを聴いて育った。「おぶられて歌われたら、自然と寝てしまう。うるさくなくて、心地よいんですよ」。2012年に日本民謡フェスティバルでグランプリに輝き、演歌界で活躍する今も、コンサートでは必ず披露する歌手としての「原点」だ。

 生活の中にあった民謡はいつしか「大会などに向けて覚えるもの」になったと語る。「発表用の歌は派手で長さも決まっている。でも、畑や山、漁での作業歌も多く、本来は歌のスピードやテンポが仕事によって違う。表現は自由なんです。今回も自分の節回しで歌いました」