大谷沈黙、エ軍3連敗 及川彩子さんのMLBリポート

小雨が降りしきる中、エンジェルスの選手たちは肩を落としながらダグアウトを離れた。
前日の猛打賞から一転、大谷は3打数無安打に終わった。
オリオールズの先発クレメールは雨の影響もあったのか制球に苦しんだ。エンジェルス打線は四死球などで、7回まで毎回打者を出しながらも、好機を生かせなかった。
初回、大谷は制球が定まらないクレメールから四球を選び、2死1塁としたが4番ウォードが右飛に倒れる。
四球で出塁したトラウトを1塁に置いた2打席目は、内側低めのカットボールを見逃して三振に。
6回、大谷対策として投入された2番手の左腕ジマーマンは先頭打者の大谷に5球連続でスライダー攻め。なんとか当てた打球は大谷シフトにかかり二ゴロに。
「(大谷は)左投手からのスライダーに体が開く癖がある。昨季何度も対戦し、スライダーが効果的だと思っていた」とジマーマンは満足げな表情を見せた。
エンジェルスは6回、7回に3塁まで進塁したものの、あと1本が出ず。
8回には160キロ超の速球が武器のバティスタがトラウトを見逃し三振、大谷を遊ゴロに打ち取り、上位打線を抑える好投を見せ、エンジェルスは前夜のサヨナラ負けに続き、1対0の僅差で3連敗を喫した。
オリオールズのハイド監督は「優秀なデータ班が頑張ってくれている」と話すように、大谷対策も万全だった様子。
一方、エンジェルスのネビン監督代行は試合後に、「5回100球も投げるような先発投手から1点も取れないなんて情けない」と目を真っ赤にしながら悔しそうに語った。
及川 彩子(おいかわ・あやこ)さんPROFILE

米ニューヨーク在住。陸上、サッカー、ゴルフなどを幅広く取材するフリーライター。45歳。北上市出身。
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