【仙台支社】国際リニアコライダー(ILC)の誘致を目指す東北ILC推進協議会(共同代表・大野英男東北大総長、高橋宏明東北経済連合会名誉会長)は17日、仙台市内のホテルで講演会を開いた。東京大カブリ数物連携宇宙研究機構の横山広美副機構長(46)は、巨大科学を推進するには「国際分担の態勢をどのように整えるかが重要だ」と強調した。

 オンラインを併用し、約110人が聴講した。横山氏は岩手、東京、大阪、福岡、佐賀の5都府県でILCの認知度や計画の議論で何が重要かを調査した結果について「岩手での認知度は8割と突出していた。だが、何が大事かではどの地域も国際分担で違いがなかった」とし、本県が「ILC計画の科学研究の意味をよく理解している」と評価した。

 その上で、新しい社会技術が出てくると社会の期待は大きくなるが、期待という熱量と現実社会が乖離(かいり)する危険性は常にあるとして「実際の議論の進み具合を注視しながら、期待を高め過ぎないことも大事だ」と説いた。

 ILCは宇宙創成の謎に迫る素粒子物理学の巨大な実験研究施設。岩手、宮城両県にまたがる北上山地(北上高地)が建設候補地とされる。