2022.06.01

次の夜明けは1カ月半後 南極・昭和基地、極夜始まる

太陽が昇らない「極夜」初日の昭和基地。太陽が水平線近くにあるため、夜明け前の明るさにはなった=31日午前11時50分
太陽が昇らない「極夜」初日の昭和基地。太陽が水平線近くにあるため、夜明け前の明るさにはなった=31日午前11時50分

 【昭和基地で国際部・菊池健生】第63次南極地域観測隊(沢柿教伸(たかのぶ)隊長)が運営している南極・昭和基地周辺は31日、一日中太陽が昇らない「極夜(きょくや)」に入った。正午前後でも太陽は水平線より低く、夜明け前か夕暮れ時のよう。次の日の出は約1カ月半後となる。

 太陽が最も高い位置にある正午(日本時間午後6時)前、基地がある東オングル島の北側の水平線上があかね色に染まる。氷点下13・7度。いつもならここから夜明けとなるが、前日まで昇っていたはずの光の主は顔を出さない。

 地球が地軸の傾いた状態で公転するため、高緯度の南極は太陽の光が当たらずに極夜となる。南緯69度にある昭和基地周辺では、7月中旬まで続く。逆に11月下旬から1月中旬までの夏は、太陽が一日中沈まない「白夜(びゃくや)」。太陽が出なくなる期間があっても、年間の日照時間(平年値)は盛岡より約200時間多い。

 同基地で暮らす32人は、これから「長い夜」を過ごす。ブリザード(吹雪)がたびたび襲来する極寒の閉ざされた冬。観測や設営のそれぞれの任務はもちろん、生活面でもより協力し合って乗り切る。同時に極夜ならではの光景にも出合える機会でもある。

 水平線下の太陽に照らされた雲を見て「意外と明るい」と話した気象隊員の佐藤幸隆さん(33)=気象庁、東京都小金井市出身。「これから日ごと暗くなっていく。オーロラをたくさん見られるか楽しみだ」と空を見上げた。

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 第63次南極観測越冬隊の活動は、岩手日報本紙をご覧ください。

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