「どこか山の方に行くんですか」。昨年11月初め、ガソリンスタンドで不思議に思われながら、冬用タイヤに換えた。

 さすがは温暖な大船渡市。冬期間、仮に深夜に雪が積もったとしても、朝日を受ければ一気に解けた。市中心部を走行するだけなら、タイヤの溝を減らすだけ-ともったいない思いをしながら一冬を過ごした。

 ただ、そこは「転ばぬ先の杖」。自爆ならまだしも、誰かを巻き添えにするかもしれないし、峠道を走行することを考えれば、やはり冬期間のスタッドレスタイヤは欠かせない。

 先日、気仙3市町長や商工関係者らによる、国道107号の大船渡市-遠野市間の未改良区間の整備促進と「(仮称)大船渡内陸道路」の高規格化実現を目指す期成同盟会が発足した。

 同区間の国道107号は道幅の狭い箇所が多く存在し、急カーブや坂道も多い。冬場の運転は特に、緊張感を強いられる道路だ。本年度からは、白石峠に新たにトンネルを作る整備事業が動き出した。

 関係者が「大きな一歩」と喜ぶのは、道路整備が今ではなく、将来を生きる後進のためになると分かっているからだろう。同盟会が本懐を遂げる頃は、私は既に定年を迎えているだろうが、ぜひ新しくなった国道107号を走行したい。

(村上俊介)