2022.04.24

熱き火消し魂、昭和基地で訓練 南極days(9)

氷点下11度の寒さの中、放水する隊員たち。地道な訓練が自身の命を救うことにつながる
氷点下11度の寒さの中、放水する隊員たち。地道な訓練が自身の命を救うことにつながる

 自分の身は自分で守る。南極の鉄則は火災対応でも同様だ。119番通報で消防車が来るはずもない。そこで大事になるのが月1回の消火訓練だ。第63次南極地域観測越冬隊(沢柿教伸(たかのぶ)隊長)は21日、越冬交代後初の放水訓練を行った。

 「火災発生。(必要な)ホースは6本です。これから人員確認を行います」。基地内にサイレンとアナウンスが響く。昭和基地主要部から約150メートル離れた観測棟から出火した想定だ。

 発火場所は抜き打ちで指定し、隊員は消火器を持って現場に急行。すぐにホースを使った本格消火態勢に移行する。私の担当は水槽から水を送るポンプ係。重さ85キロの機材を4人で水槽近くまで運び、ポンプを立ち上げる。

 1秒でも早く送水したいが、あまりの重さに悪戦苦闘。ポンプが動き出すとすぐに記者に戻り、放水時の写真を押さえようと雪の斜面を全力疾走した。

 基地で引き継がれた伝統の防火服を着た隊員が放水。3分間、南極では貴重な水をまく。氷点下11度の寒さで、水をまいた場所はすぐに凍ってしまった。

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 第63次南極観測越冬隊の活動は、岩手日報本紙をご覧ください。

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