雄星の仲間たち(4) 及川彩子さんのMLBリポート
ジャンセン 勉強家の頼れる捕手
国籍はもちろん、性格やタイプも異なる個性豊かな投手陣の持ち味を引き出す捕手ジャンセン。勉強熱心で頼れる27歳だ。
米中西部イリノイ州出身。マイナーリーガーのホストファミリーをしていたこともある家庭で育ち、幼い頃から大リーガーは憧れであり、夢だった。2013年にドラフト指名されブルージェイズ入団。傘下のマイナーリーグを経て、18年にメジャー昇格した。昨季は70試合に出場し、打率2割2分3厘ながら11本塁打を放った。
菊池雄星(花巻東高)とはブルペンやオープン戦で何度も組み、意思疎通はばっちり。「(菊池の)入団決定後すぐに、これまでの試合動画を見て、配球や癖などを勉強した。密にコミュニケーションを図り、いい投球を引き出したい」と意気込む。
マノア 仲間思いの若手右腕
マノアは明るくムードメーカー的な若手右腕。菊池雄星の入団決定後、すぐに祝福メールを送った。チームに合流すると、韓国出身左腕の柳賢振(リュヒョンジン)と3人で撮影した写真をSNSに投稿。チームに早くなじめるように気遣った。
ウオーミングアップにはアメフトボールを持参。肩や肘の故障を防ぐ目的でキャッチボール前に投げるだけでなく、仲間とのコミュニケーションツールとしても活用する。
2019年にドラフト1位でブルージェイズ入団。昨年5月にメジャー昇格し、先発で9勝2敗、防御率3・22と活躍した。
2メートル超の長身から角度のある直球を繰り出す24歳は「今季は緩急をつけた投球を覚えたい」とチェンジアップの使い方を磨き、勝ち星の上積みを目指す。
及川 彩子(おいかわ・あやこ)さんPROFILE

米ニューヨーク在住。陸上、サッカー、ゴルフなどを幅広く取材するフリーライター。45歳。北上市出身。
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